足繁く磯に通い、四季折々移ろう荒磯の表情と出来事を記録します。
– なぜ釣りに没頭するのか。
それは人が一生かけても、釣りを理解するのは不可能だからだ –
てことはヒラマサやりますか?
1番好きな釣りはロックショアかな!
4年前、彼とはある社内研修で、こんな会話をきっかけに知り合った。
北海道を主戦場に、サクラマスや鮭をターゲットにしている彼にとって、
ヒラマサはテレビの中の生き物でしかないとのことだった。
決して弁が立つタイプではないくせに、一丁前にショアドリームを語るのが好きなブログ主は、NK君に玄界灘の魅力をこれでもかと語り尽くした。
その結果お互いのブレーキホースが切れ、暴走車両と化した我々は、釣れるとも知れない瀬戸内の港内で、即席で購入した竿を振ってみたり…
彼の得意とするマス釣りを教わるべく、中国地方の管理釣り場へと赴き、ライトゲームの奥深さを教わってみたり。
そんな誘いに
「いいんですか!?」
とノッてきた彼は、結婚を控えた身でありながら50万円近くをかけて、あっという間にロックショアの装備を整えた。
奥様、大丈夫かな??
そんなこんなで2020年1月。
ブログ主のホーム、壱岐島を訪れ2泊3日のヒラマサ遠征を敢行。
決してハイシーズンとは言えない状況ではあったが…
結果はNK君Mariaのボアーにて1バラシ、ブログ主が小型のヒラマサ1尾をキャッチに帰結した。
この日、リベンジを誓ったNK。
あれから約3年。
3年の時を経て、2023年、彼のリベンジ遠征が実現した。
3年ぶりにNK君、来福!
2023年11月23日。
ついにこの日を迎えた。
居ても立ってもいられず、ソワソワするブログ主。
今回は遠征先は壱岐でも対馬でもなく、NK君の憧れの地、秘境 男女群島。
ただ・・・
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本遠征、実は今年1月に実現する『はず』だった。
昨年9月頃、
「男女群島に行こう!」
という話から調整に入り、お互い仕事に折り合いをつけ、装備を強化し、体調管理を徹底・・・。
私は私で、宿泊先、博多名物が堪能できる居酒屋、その他もろもろの予約を完了させる。
あとは釣るだけだ!
福岡の土地勘が無くて・・・
色々と手配ありがとうございます!!
そして迎えた遠征当日。
13時に迎え行くよ!
無事に新千歳空港に着いた。
・・・よかった。順調順調。
楽しみですー!!
そして・・・その10分後、NK君から着信が入る。
飛行機に乗った、の連絡かな〜と折り返すと・・・
大変申し訳ないんですが・・・
キャンセルになりそうです。
釣りは残念やけど、お祖父さんと最後の時間を過ごして!
NK君のお祖父様に突然の不幸。
よって遠征は中止。
ただ、まさか保安検査場を通過して、あとは飛行機に乗るだけという状況だったので…
意表を突かれた格好となった。
そんなくだりがあっての今回の遠征
そのため直前まで気が抜けずソワソワ。
飛行機引き返したりしないよね?
ついに実現ですねー!!
めちゃ心配したわー!!
熱い握手と抱擁、我々は再会を果たす。
再会の喜びの分かち合いもそこそこに、我々が向かったのは空港近くの公園。
以前、対馬の大明神からノウハウを授かり、ドラグ設定、フッキングからファイトに至るまで、自分なりにわかり易くレクチャーし、自身もその感覚を染み込ませる。
ちょっとやばいかも…
バットまで曲げるには、後方重心で、ある程度腕力でロッドを身体を近くに寄せるイメージでやると良いって教わったよ!
お互いのドラグ設定の許容値を確認。
ドラグ値は当然システムをシステムを構成するうえで、各破断強度に応じたバランスで組み立てていくものだが、この手の釣りにおいては破断の懸念よりも、安全性も考慮したアングラー側の優位性を高めるものだと考える。
なので、我々2人が重要とする以下を基準に確認作業を実施する。
✔️ 足場の悪い場所でも、ファーストランで身体のバランスを失わないか。
✔️ 足場の安定する場所では、どれくらいのドラグ値まで耐えられるか。
✔️ ドラグノブを1回転で、どのくらいドラグ値が上がるのか。
安定した足場で立直状態では8kg
ドラグ限界値 10kg
ドラグノブ90度(半回転)で2.3kg増加
めっちゃイメージ掴めました!
向こうでも時々やりますわー!
博多の夜・もつ鍋を堪能
札幌も都会ですけど、これは負けますねー!
2日目は少し落ちて、3日目は凪!
2日目が勝負かなー!
遠征予定日の気象だが、
初日 風向:北西
風速:15m
波高:2.7m
2日目 風向:北東
風速:10m
波高:1.5m
3日目 風向:北東
風速:6m
波高:0.5m
なかなかのタフコンディション。
そもそも遊漁船も欠航するものと思っていた。
食事中、
コンコン
と我々の個室をノックする音が。
何と急にマジシャンが登場。
遠征当日・平戸あじか釣りセンターへ
乗船名簿に記帳。今回お世話になる船がBlack Hercules。
男女群島まで約3時間。到着予定は15時前だ。
男女群島に到着
ついに男女群島に到着。
この日のお客さんは10組ほど。
順次、北西の風の風裏となるポイントに渡していくが、
どのポイントも前日から磯泊まりしていた人たちが風を避けるために瀬替わりしており、
船長もどこに降ろすか迷っている模様だ。
他のお客さんは次々と渡磯し、私たちグループは1番最後となった。
船長『ごめんけど、沖の平瀬しか降ろせん』
沖の平瀬って聞いたことあるよ!
確か超一級のサメ瀬が近いところよ!
ポーターさん『風も波もモロに喰らうけんが、覚悟しとってね!』
船長『けど今日降りれるところでは一番いいところやけん、頑張ってみて!』
沖の平瀬は、本島から約100mほど離れたところにある、大きさが南北30mほどの小さな独立磯。
船長の言うとおり、モロに風がぶち当たり、時折大きなうねりがぶち当たって潮が舞い散るタフコンディション。
当然キャストはフォローの方向に限られる。
トップきついやろ?
ジグもギリギリやもん!
てか、潮が流れてないね!
夕マズメは何の反応もなく・・・
我々は風速15mの中、テントの設営など野営の準備に入った。
K山は爆風の中、クエ釣りの準備。
ブログ主とNK君は2日目に賭け、20:00に就寝。
今回、磯にアウトドア用のコットを持ち込んだのだが、コレが秀逸で、
ガタガタの磯でもフラットな簡易ベットの上で休めるので、翌日の疲れが全く違う。
テントの中で組み立てれば、磯上の要塞が完成する。
いつもの、
…あー。身体いてぇー
がないので、
万全の状態で朝まづめを迎えられる。
寝るの早くない!?ww
2日目・爆風、時化の朝まずめ
05:00に起床。
ジェットボイルでお湯を沸かし、ホットミルクティーで身体を温める。
相変わらず、風速は10m超え。
海象状況
◆曇りのち晴れ
◆北東の風 10m/s
◆波高 1.5m
◆中潮(月齢 10.7)
昨日はどうやった??
釣りなんかできる状況やなかった・・・
(餌の)サバ、1箱溶かしたわ
想定内の答えに失笑する・・・。正直、昨日からまともに釣りができる状況ではない。
しかしチャンスはゼロではない。
昨夜の夕食時に3人で話し合ったとおり、おそらく今日の朝、
そして潮止まり前の10時〜11頃、
そして夕方にチャンスが訪れると予想。
ここを集中してやろうと話し合った。
3人とも別々の回遊ルートを攻める
朝の立ち位置を決めようと話し合った際、回遊魚の回遊ルートについて、3人の意見がキレイに分かれた。
K山は水深のある外洋側の潮の本流筋
NKは本島側の水道部の出口
ブログ主は北側の水道に隣接するワンド。
各人それぞれ、思い思いに立ち位置に入る。
ブログ主がこの立ち位置を選定した理由は以下のとおり。
✔️ 前日からワンド方向に風波が打ち付けている。
✔️ 水道の流れが激流 =(急激な水深変化+ワンドの地形)が捕食に適する。
✔️ そもそもシャローエリアに差してくる魚は勝負が早い。
✔️ 特に朝はシャローで夜を越したベイトを地形変化を使って捕食することが多い。
✔️ アゲインストの風など(アングラー側が)やりづらい状況の場所ほど魚が出る。(感覚値)
10m以上の向かい風なので、できるだけ風の影響を避けるため最初はPE6号セッティングの
RAGINGBULL104XF2
から始める。
最初のパイロットルアーはKM工房 シーカ180
#3/0フックで綺麗になまめかしくS字を描きながらヒラを打ち、浮き上がりも早いヒラ打ち系ルアー。
ラフコンディションでも潮なじみがよく、ブログ主は4年ほど愛用している。
ただ、この日は・・・
風が強すぎて、さすがのシーカもあっという間にサーフィンしてしまう。
Runner exceed 100SHH LTD
に持ち替え、ルアーは
Tackle house CONTACTFEED. DIVING WOBBLER CF175DW
をセット。
風上に投げる。
それでもやはり風に流される・・・。一番引きたいコースは引けない。
であれば、一番引きたいコースはあえてサーフィンさせて、スプラッシュで誘い、ワンド側にルアーが差したところ、ようやくまともにアクションができる角度に差し掛かったところでダイビングアクションを開始させる。
これなら、なんかちゃんとアクションさせられてる感!!
その3投目。
モワモワっと地味な水面の波紋ののちに・・・・
・・・・ドスッ!!!!
という重量感!!
ジジッ・・・・・
尖った岩の上で足場が悪かったため、ドラグは5kg設定にしていた。
ジジジーーーーッ!!!
ここは仕方ない・・・!!!
ロッドを相手に向ける。
フッキングは決まった。
ドラグ音がやみ、相手が一瞬止まった。
その瞬間にキャンセルして、一旦足場を確認、落ち着いてドラグを半回転締める。
ここからは無心でポンピング&ゴリ巻き!!!
流れに乗られたり、手前の根に入られたら厄介だ。
7kgちょいのドラグがここから1ミリも出ず、後方重心で力をかけてゴリゴリ巻く。
やはり手前で根に入ろうとするが、
3mほどの高足場から、しっかり体重をかけて直上方向にぶち上げ、それをさせない。
そこでキープしていると、相手が浮いてきたので、波に乗せてランディング!
圧倒的なロッドとリールのパワーに助けられた。
リーダー掴むよ・・!!!
あ!
完全に飲んどる!!
ルアー半分しか見えん!これは外れんよ!
よかった!!
・・・餌と思っとるね!!
すげ〜!!
ほんとに朝来ましたね〜!!
こんなデカい魚見たことない!!
久々に感じたヒラマサのパワー、久々手にしたヒラマサの重量感。
狙い通り、思い描いた魚の回遊が当たった。
いや、回遊なんて自分が描けるほど単純なものでは無い。
それは重々承知している。
が、たしかにそこに魚は居た。それは事実。そして事実からの考察。
本当に運が良かった。
北東の風が減衰・2本目を狙う
2日目にようやく状況が動いた。
時合いなので、撮影、計測もそこそこにすぐにキャスト再開。
ルアーサイズ、アクション。
レンジ、ラインシステム。
魚は、『反射』でバイトする。
魚類の脳の構造上、コレはエサなのか?という思考はない。
あくまでも反射。
その反射を引き出すのが釣り。
その日の魚が、どうしても反応してしまうアクションが必ずある。
それは食べているエサに似た動きかもしれない。
はたまた、ルアーなんて見たことない魚の興味的な反射かもしれない。
というかこの釣り、仮定がなければ正気を保てない…
ただひたすらに投げ続ける。
いつか訪れるその一瞬のために。
朝まずめの1発から反応は一切なく、
気付けば2日目も夕まずめを迎える。
夕まずめ・この日2度目のチャンス到来
何も起きることなく、時間だけが過ぎ…
地味に疲労が集中力を奪う2日目の夕まずめ。
この遠征、チャンスは2日目と予測を立てていた。
風が落ち、うねりが残る夕方。ここに照準をあわせようと。
それぞれビッグチャンス到来に備える。
ブログ主は再び6号タックルで挑む。
NK君は信頼のボアー170。
K山はジグでアプローチ。
・・・ここで集中を欠いたブログ主。
その時だった。
きました!!!
鳴り響くツインパワーのドラグ音。
ヒラマサか…??
魚は右に走る!
やばいです!
めっちゃ走る…!!
NKにとっては、約1600kmを移動して挑んだ本遠征。
そして今年1月に1度つまづきながら、諦めずに再度日程を調整してたどり着いた男女群島。
ついに皆が待ち望んだその瞬間。
もちろん本人が1番待ち望んだ瞬間。
手前の張り出した根に注意を促し、ブログ主はギャフを構え、K山もアドバイスを送る。
白く光る魚体が見えた。サイズは50cmほど。
カツオ系ですね…!!
浮いたら抜きます!!
ラグビーボールのような、ブリブリのスマガツオをキャッチ!!
良かったー!!
よく諦めんで投げたよ!!
偉いよマジで!!
諦めないで良かった…!
あーー!嬉しいーー💦
この後、時合いに突入。
K山も60cmのハガツオを追加し、、
2日目はこのカツオフィーバーを最後に夕まずめは反応が無くなった。
歓喜に沸いた2日目。
それからK山はクエ釣りの準備。我々は翌日に備えたが、、
3日目はクエも青物の反応も得られず、
本遠征は2日目に大チャンスが訪れるという結果で納竿となった。
遠征は成功・だが不完全燃焼のNK、再度リベンジを誓う
本遠征の初日、彼と合流したブログ主は
家族の理解があって
無事に福岡に着いて
体調も万全で、
この時点で80%遠征は成功よ!
なんて話していた。
あとの20%は釣果…
今回、全員がメインターゲットを手にすることは叶わなかったが、それぞれ安打達成なので、個人的には100%成功と言える。
しかしあれだけ喜んでいたNKも、1日経てば再び目に狂気を宿しており、
なんて言っている。
こんな遠方まで頼りにして尋ねてきてくれる釣りバカに感謝。
次こそは、彼の手にヒラマサを抱かせてあげたいと、、博多の街のイルミネーションの中で、ブログ主もリベンジを誓った。
【タックル】
◆ ロッド:Ripple fisher / Runner exceed100SHH
◆ リール:Shimano / STELLA 18000HG
◆ ライン:VARIVAS / Avani Casting PE SMP 8号・300m
◆ リーダー:YGK / GALIS CASTMAN Absorber 170lb
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◆ ロッド:MC WORKS / Ragingbull 104XF2
◆ リール:Shimano / STELLA 8000HG(14000スプール)
◆ ライン: YGK / ガリスウルトラキャストマンWX8 GP-D FULLDRAG 6号・300m
◆ リーダー:YGK / GALIS CASTMAN Absorber 140lb
ブログ更新が遅れ、楽しみにして頂いていた皆さま、ごめんなさい!!
ただ、足繁く釣りに行って記事ネタは仕込んでおりますので、今後ともよろしくお願いします🙇♀️
次回は、対馬ナイトゲームでヒラスズキ 87.5cm の巻です!!
今回も読了、ありがとうございました!!
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