全国のヒラ師が頭を抱える厳冬期問題について。
厳冬期といえば、、
時化は続くものの…ベイトの離岸と産卵期のダブルパンチを受けて釣果に至らず…
天気予報と睨み合い、昨日までは間違いなく釣れるイメージを持っていたのに…
いざ極寒の磯に立つと、ヒラスズキのイメージが霧散し消えていく…。
このような経験を誰もがお持ちのことと思う。
たがそれでも1月〜2月初旬まで、何とか釣果をあげることができており、
もちろんこれは、ひとえに海のポテンシャルであることは間違いないものの…紐解いていけば何か周年に応用できる共通事項が存在するかも。
本記事では、昨年から今年にかけて、この厳しい時期にいかにして釣果を得たのか
警戒心が高まったいわゆるプリスポーン(産卵前の個体)と対峙してブログ主が感じた、
ヒラスズキへのアプローチ法やファイトの心構えなどについて、個人的な見解を交えて記録する。
厳冬期の気象条件
対馬地方において、ヒラスズキの反応が明確に低下した1月〜2月を厳冬期と定義する。
まずは1月。
日本海は寒気の吹き出しに最も近い海域であるが、
黒潮系の温暖な対馬海流の影響により日本海南部の海面水温は冬でも10℃以上に保たれる。
北緯34度に位置する対馬も海面水温は守られるものの
厳冬期はシベリア地方にてシベリア高気圧が発達し、大陸側に高気圧が配置する。
日本の西方から太平洋に低気圧が移動した時、北西から乾いた季節風が吹く。
いわゆる西高東低の気圧配置というもの。
ブログ主のホームとするエリアには非常にありがたい北西の風が吹くメカニズムはこんな感じ。
いつもこの気圧の移り変わりに狙いを定め、釣りを組み立てる。
そして2月。
2月4日頃の立春から、3月21日頃までの春分の間、日本海に低気圧が発達したとき、
南からの風が毎秒8m以上ふいて気温が上がる、いわゆる「春一番」が訪れる。
この春一番と水温15℃〜17℃に上昇する条件が重なった時、あるエリアで反応が爆発した。
(もちろんベイトの接岸が最大要因である。)
2月については、この春一番と「水温が上がる」ことのタイミングを少しでも意識することで、釣果に明確な差が生まれた年だった。
たとえガラッと悪天候になったとしても、水温は1日で急激に低下しないということは衆知の事実。
なのでこの時期ほど、ポカポカ陽気の最初の時化日は外せない。
1月、2月は一般的に磯ヒラはオフシーズンのイメージが定着しているが、
気象海象とベイトの動向を分析し、そのうえでエリア選定をミスしなければ、ここは全国に先駆けて一人勝ちできる場所だ、という確信を得ることができた。
厳冬期のベイトフィッシュ
対馬エリアにおける、厳冬期のベイトフィッシュは5cm〜10cm以下のキビナゴ、そして甲殻類だった。
2月になるとキビナゴのサイズも10cmを超え、
エリアによっては14cmクラスのイワシも混じるようになる。
3月になればハタンポなども捕食するようになる。
厳冬期のアプローチ法
産卵期はできるだけ体力の温存を優先するため、付き場から大きく離れて捕食をすることをしない。
したがって、秋や春の釣りは通用しない、とブログ主は思っている。
大袈裟かもしれないが、いつもの磯ヒラとは「別の釣り」と捉えている。
この時期は、いつもより注意深く魚の頭の向きをイメージして、慎重かつ正確なタイミングとキャスト、トレースコースを意識し、捕食圏内にさす必要がある。
基本的に1度出ると、2度目は無い。
そしてできるだけ、食わせの間を長く取らねばならない時もある。この食わせの間が釣果を大きく左右する。
止めるのであれば、止めた時に魚の鼻先にルアーを送り込めるルアーをチョイスしなければならない。
ルアーセレクト
1度出ると2度目はない。
そのためルアーに求めるものもシビアになってくる。
まずは姿勢。
ルアーを止めた時に水平姿勢であることがブログ主的にマスト。
死んだキビナゴを海に落とすと、水平にめちゃくちゃゆっくり、浮いてるのか沈んでるのかわからないくらいの速さで沈下する。
ブログ主のいう水平姿勢、とはこれを意識している。
そしてこの時期はフローティングよりシンキングが良い。それもスローであればあるほど良い。
要は魚の鼻先に落としてやるイメージなので、
魚から距離が離れるフローティングよりもシンキングの方が、相手も最短の移動距離で捕食できる、と考えている。
その点と飛距離など総合的にバランスよく兼ね備えているという意味では、やはりブローウィン110Sは秀逸だと思う。
真ん中のフックとリアフックが絡むのが少し気に入らないが、、
また以前記事にしたがmegabass 空海slim120F
ちょっと外からパンッパンッとジャーキングで飛ばし
サラシの手前、超スローシンキングチューンにしたこのルアー、水平姿勢でゆっくーり見せる。
↓の記事に掲載してます!
また意外と知られていないが、厳冬期はこのルアーも使えた。
80Sではなく、飛距離など総合的なバランスで125が良い。
通常、このルアーは多くの方が水面引き波系として使用している場合が多いが、
ブログ主はこれを着水時にしばらくフォールさせて、レンジを入れて、ゆっく〜りリトリーブする。
これをすると、思いもよらぬ沈み根からヒラスズキが飛び出して来ることがある。
甲殻類パターンが明確なのであれば、鉄板バイブやブレードに反応が良い。
ブログ主はCoremanのIPや
Longinのイリコを多用する。
最終的に何の反応も無い時も頼っている。
あとは必殺ジョルティか…
凪の日には、カゲロウ100Fを投げてショートバイト、
それから何を投げてもダメで、
試しにDaiwaのスラップヒッター120Fをしょぼサラシに馴染ませると、ボコっと出てきたこともあった。
最近手にしたが、こんなルアーも面白いかもしれない。
抱卵個体とのファイト
厳冬期は、多くの場合ルアーサイズは小さくなり、それに伴いフックも小さく、、
そんなこんなでタックルのバランス自体がライトに寄りがちだが…
その一方で魚のサイズは大きく、重量も重い。
抱卵個体は付き場に戻ろう戻ろうとする力が強いので、中途半端なやり取りは危険だと思う⚠️
出来ることは2つに分かれる。
ズバリ、一気に引き剥がすか、
違和感をごまかし気付かせないように行かせるか。
筆者は基本的に前者で、いくらライトに寄ろうとそれを考慮したフックをセッティングしている。
魚が掛かったら、ベイトタックルの利点を活かすため、ガンガン寄せて、足下でクラッチ入切、ラインのテンションコントロールでいなす。
これによってエラ洗いを最小に抑えられるし、フックが伸びたり、無理なテンションで身切れすることも防げる。
とにかく、危険な場所から1秒でも早く引き剥がすこと。これを1番重要視している。
と、以上がブログ主が今年の厳冬期に意識していた事項。
来年以降も色々と試してみて、都度、本記事をブラッシュアップしていこうと思う。
地域によって適不適はあると思うが、少なくとも昨年はこのような感じで厳冬期を乗り越えた。
もし何かの一助になれば幸いです。今回も読了、ありがとうございました!!
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